みかるくです。前回の「知能の低い2人で、明治大学博物館を見てきた。」続き。
入場料無料の明治大学博物館。
さくっと見て回れる、中規模なスペースの数々ではあるのですが、見どころ満載の展示内容となっています。
そんなスポットへ、知能の低い2人で行って参りました。
考古部門
土器、土偶、黒曜石を用いた石器、古墳の分布図や、見上げるほど大きな貝塚の断面図。はたまた、人の営みの歴史が、ぎゅぎゅっと詰まった展示内容。
これまた興味深いコーナーです。
しかし、我々は説明のパネルやガラス越しの品々を神妙な顔で見て回りながら、子供の頃に習った教科書の内容を懐古しつつ、
女性を模した土偶を前にして「ロケット型おっぱい過ぎるのでは?」とか言っていましたし、
各所にある前方後円墳(鍵穴のようなあれ)の略図を見ながら、
「ツイッターとかフェイスブックのプロフ画像、未設定だとこういう形だよね」
「ネットの勢力図なんじゃないかな」とか話した挙句、
ハニワの顔を見かけるなり、
「全員タケシの顔してるわ」等々と不適切な発言をしました。
さらには、歴史ある土偶の数々を眺めながら、
「もしかして、我々も紙粘土かなんかで食器作って埋めたら、未来の人が価値を見出してくれるんじゃないのか?」
などと、全般的に程度の低い会話をひそひそとしておりました。
申し訳ありませんでした。
(ツイッターの初期アイコンっぽくない……?)
刑事部門
そんな訳で、前回の記事に引き続いて不適切である我々の態度を律するべく、最後に向かったのが刑事部門。
みなさん大好き、拷問に関してのコーナーです。
江戸時代に日本で刑罰に使われてきた拷問器具や処刑器具、罪人捕縛のための刺又などはもちろん、ヨーロッパ、中国の刑具に至るまで、端的にまとめられた展示内容。
巷の有名どころだと、やはり、ギロチンや鉄の処女(アイアンメイデン)などがメジャーでしょうか。
アイアンメイデンは空想上の拷問器具?
ここでマメ知識。
鉄の処女(アイアンメイデン)に関しては、実在しない拷問器具なのでは?という説もあるようです。
何故なら、アイアンメイデンが存在していたとされている根拠が、19世紀のロマン小説や伝説などばかりで、公的な資料も記録もない所為なのだとか。
その上、現存するアイアンメイデンはどれも18世紀末以後に作られたもので、中世にあったとされているオリジナルは残っていない、というのです。
もしかすると、18世紀末以後の人々が、伝説や空想を再現して作り出した意匠品とか見世物の類かもしれませんよね?
真偽は謎に包まれていますが、
何はともあれ、明治大学博物館にも複製品が展示されています。
複製品とはいえ、薄暗い展示スペースの照明も相まってか、
すごい存在感ですよ。
鉄製の褪せた色。聖母をかたどったとされる女性の顔。
中に収蔵した人間を突き刺すという長い棘を垣間見せながら、無機質に佇む様は一見の価値ありです。
人に優しいギロチン
続いてギロチンについて。
首を切り落とす処刑器具ですから、当然、残虐なイメージを抱かれる方も多いかもしれませんが、意外にも人道的な理由で生み出された背景があります。
ヨーロッパでギロチンが作られるまでの斬首の手段といえば、処刑人が斧などで罪人の首を何度も叩き斬らなくてはならず、罪人がひどい苦痛を伴うものでした。
そこで、処刑に際して罪人の苦痛を和らげるための方法として作り出されたのがギロチンだった、とされている訳です。
この事情を鑑みると、ギロチンが人に優しい器具に見えてくるので不思議なものですね。※処刑器具の見え方には個人差があります。
その他、マイナー?な通行人参加型処刑
他にも印象的な展示がたくさんあります。
中でも、今回見物した中でパンチの効いたインパクトを受けたのは、
鋸引(のこぎりびき)刑の展示でした。
紹介されていたのは、江戸時代の日本のもの。「弑逆」(しいぎゃく-自分の主君や父を殺すこと。)など、「主殺し」とか「親殺し」のような、重たい罪に対して科せられた刑罰です。
どういうものかというと、
囚人は穴晒し箱に入れられて、首から上だけで晒されます。
この際、罪人の両肩に浅い刀目(刀傷)を入れて、その血をノコギリに塗りつけ、立てかけておきます。
このノコギリはざっくり言うと「こちら、体験型処刑です!ご希望の方は、のこぎりを引いてね!」という意味です。
つまり、鋸引刑は「通りがかった民衆参加型」の刑罰ということ。
すごい発想だな?!と思いましたが、実は現代を生きる私達にとっては、SNSがノコギリのようなものかもしれませんよね。
我々も流言やネット上の炎上なんかで、一個人の首に刃を当ててギコギコとやっている可能性なんかを考えると、何とも言えない気持ちです。
最後に
そんなこんなで、明治大学博物館の行ってみた記録でした。
ちょっとアングラなスポットを見に行きたい、というご趣味の方、是非行ってみてください。
最寄駅は御茶ノ水駅なのですが、博物館に行くまでの道のりも、楽器屋さんが多くておもしろいですよ。
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