『おはようサイコパス』がいつまでも「おはよう」してくれなかった件【漫画レビュー】

マンガ

どうも、け。です。

漫画アプリ「ジャンプ+」で連載していたアンドロイドもの『おはようサイコパス』の連載が終わってしまったので、個人的に感じていたことをつづっていきます。

『おはようサイコパス』がいつまでも「おはよう」してくれなかった件

美麗なタッチながらホラー的な導入

サイコパスという単語が好きな中学2年生な男の子は多いのではないでしょうか? 僕だよ。

ついでにアンドロイドものも好きです。

『おはようサイコパス』は「まるで人間のようだけどどこか倫理観がずれてしまっているロボットの女の子」という「ホラー」として始りました。

というのも、「解釈違い」でうっかり猫を殺してしまうのです。

僕はサイコパス=ロボットの女の子と解釈して、「面白そう!」と連載当初から期待していました。

そして、少しずつ狂っていく(作品が)

しかし、中盤から様子がおかしくなっていきます。

ホラーを期待していたのに、「心とは何か」という哲学的な話に進み始めたのです。

僕は叫びました。

「違う! そっちに行くな! そっちは…ハートフル路線だ!」

趣味が悪いと思われるかもしれませんが、僕はロボットの女の子の「解釈違い」が主人公の男の子の日常をじわじわと破壊していく有様が見たかったです。

クライマックスで盛り上がったものの、選んだのは無難な結末

クライマックスで、ロボットの女の子は「命の選択」を再び迫られることになります。

そこで、「人間」ならしないロボットならではの解釈をしようとするのですが…。

しかし、作品が進んだのは無難かつ平凡、ありきたりな結末でした。

初めのサイコホラーの雰囲気はどこに行ったのか。

ハートフルな一枚絵で物語は絶望の幕切れとなります。

僕と作者のどうしようもない解離

僕は僕以外の『おはようサイコパス』を1人しか知らない上に、あえて世間ではどのような感想が飛び交っているのか見ないままこの記事を書いています。

なので、あくまで僕個人としては、です。

作者が当初「引き」として使った「サイコホラー」の要素が一切活かされることなく、作者が望んでいた「ハートフル」な展開に無理矢理持って行かれてしまった苦痛と徒労感が、『おはようサイコパス』に対しての素直な感想です。

結局最後まで、僕が満足するサイコパスが「おはよう」することはありませんでした。

個人的には、「サイコなロボットと送るドキドキ日常もの」が分かりやすくて良かったんじゃないかな〜と思います。

「心とは何か」というテーマは悪くはないのですが、台詞が多すぎて小説的…のわりに詩的な台詞はなく、あくまで説明のための説明ばかりで退屈でした。

絵の魅力があるのだから、絵で見せて欲しかったです。

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